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水没の夢をよく見る あたしたちさかなで生き残る二匹だった
/2013.01.29
蜜柑むいて食べようふたふさごとくちにいれればなんかすごいキスみたい
/2013.01.29
たましいの不一致のもとあたしたちビッチにあこがれたりもしている
/2013.02.17
えいえんに死なない猫となりきみの輪廻すべてに寄り添いたいよ
/2013.02.22
百合の花くわえたままで立っていて死のそのさきを教えてあげる
/#死ねを優しくいう/2013.02.24
火を食べる古代の鳥となり君は燃える私の死を啄んだ
/2013.03.01
たしかたしかたしかに燃えていた日々にきみのいうとおりにはなした手
/2013.03.08
わーあたしはただ戦いたいたたかってきみの平和をねがいたいのだ
/2013.03.08
ひらけようフォーチュン・クッキーふたり手を洗ったならばあたらしい夜
/題詠「クッキー」「洗」/2013.03.13
運転をあなたにまかせ襲いくるゾンビを狙い撃ちたい。なんて
/題詠「運転」「狙」/2013.03.13
ミホ。くろい犬がいつでもついてくる冒険にいてさみしいよミホ
/題詠「ほくろ」/2013.03.13
なにを訊けばいいんだろうねあなたから押し花入りの手紙が届く
/題詠「訊」/2013.03.13
全部ぜんぶ捨てながら逃げるから君はそのすべて拾い集めて。追って。
/2013.03.18
餃子食べにゆこうふたりで夜明け前にトゥルー・エンドを手放してまで
/2013.03.18
だって僕はもっとさみしいひととして鉄橋を渡らねばならんのだ
/2013.03.24
これは果たすための約束ではなくてただひかりふる卒業であれ
/2013.03.24
初虹の消えるまで見てぜったいに忘れるだろう約束をする
/2013.03.24
あの雨の日の果てにいてなにもかもハッピー・エンドと呼ぶなんて馬鹿
/2013.03.24
三日月にすわって花火みるみたく展望台から桜をみよう
/2013.03.24
べつべつに死ぬのだろうね服もペンも返さなければよかったね 春
/2013.03.27
段ボール箱あけおえていずれにもあなたの入ってないと気づこう
/2013.03.27
まず君に不死を与えて君の乗る飛行機をすべて撃ち落としたい
/2013.03.27
過ぎる窓それぞれに君があらわれてパラレル・ワールド信仰やまず
/2013.03.28
おいで天啓あめに桜の透きとおる日々にあの子をおいておきたい
/2013.03.28
はげかけのマニキュアをそのままにしてあなたのかいた星をなぞった
/2013.03.28
とおい事故で遅れた電車を待ちながら(ボーナス・トラックだね)告げていい?
/2013.03.28
来世なんてないよそれでも手をひいてバッド・エンドへ導いてくれ
/2013.03.28
てばなしたみどりが淵に消えるまでをふたり黙って見ていた春だ
/2013.03.29
よんほんの足で地上の花びらを蹴りながら並木道を歩いた
/2013.03.29
散る花のちぎれたてあしそれぞれに火を放ちそして笑いませんか
/2013.03.29
ほかになにも欲しくはなくて降る花のなかで両手を広げています
/2013.03.29
スカートをひろげて降ってくる桜さくらを一網打尽にしたね
/2013.03.29
涅槃雪みあげつ肩をふるわせる貴方に僕を救わせてやる
/2013.03.30
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