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海はもうあきらめようか順々にかがやく窓を閉ざしていって
/2013.04.03
真夜中に何度も目覚めつぎにみる悪夢でもきっと君を捜すさ
/2013.04.04
まだ出口が欲しいのですか罪人は北へ向かうってほんとですか
/2013.04.04
ちがうからだを持って生まれてポケットのなかの鉱石みせあっている
/2013.04.05
友情とよびたいんならよべばいい。花びらを風のなかでつかんだ
/2013.04.11
失踪を前提として夜桜を見に行く夜に降る桜たち
/2013.04.11
洗濯機ごんごんまわしぼくたちは勝手にふたりでおちてきたのだ
/2013.04.11
食パンをマーマレード・ジャムでよごすようなしあわせな人生のはじまり
/2013.04.12
こぼれおちていきたい日々に球体の星の青さのすみの喫煙
/2013.05.04
ゆりかごのあいにゆっくり落下する夢 星々が背後で光る
/2013.05.04
つらかったね。そうだね。って言いあう用のお酒を買って帰って飲もう
/2013.05.29
ぼくたちの死語せかいにはつまらない朝しか来ないでしょう、予言だよ
/2013.06.04
ねがいごと思いつかんからてっぺんに星をつるそう。そこで見ていて
/2013.07.04
テイク・ミー・ハイヤー 照らす星があればゆきたいところへゆけると思う
/2013.07.04
祭礼(カーニバル)のなかでおまえがわたくしの王であること 仮面 星 銀
/題詠「祭」/2013.07.15
夏の駅に並んで立っていてきれいなてのひらがえしを見たい あなたの
/2013.07.17
きみからの電話に出ずに海へ行き、骨。とおもって拾う貝殻
/2013.07.19
光年は距離の単位のこといつか口裏合わせしよう上手に
/2013.09.17
薫る花の名を知らなくてぼくたちに痛いときだけたましいが来る
/2013.10.09
おれたちのたたかいはまだはじまったばかり深夜に飛び乗るメトロ
/2013.10.12
いつか町を出ようふたりでまちがえよう小銭鳴らして買うレモネード
/2013.10.13
みんなみんなおかえりなさい いつかやむ雨ばかり降る夜 こわくない
/2013.10.15
これはまちのしずみゆくおとサイレンが遠く鳴るのをふたりきいてた
/2013.10.15
ゆっくりと箸が置かれるのを見てた嘘でもいいからあたしを愛せ
/2013.10.17
メンソレー・タム・タムこれはあたしたちの脆い骨 くちびるがすずしい
/2013.10.29
唇が触れた場合は負けとなる遊び/互いに致死量の毒
/付け句「唇が触れた場合は負けとなる」/2013.11.11
ぼくたちはそれを勝手に愛と呼び間違えて冒険をはじめた
/2013.11.28
だけど君でなくてもよかったということ暮れる川辺でいつか話そう
/2013.12.03
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